これまでの供養方法とは異なり、お墓を持たない供養方法として注目を集めているのがご遺骨を海や山に撒く散骨です。
新しい形の供養方法であるため、具体的な方法やマナーの周知が行き届かない結果、トラブルを招いてしまうことがあるようです。
そこで今回は、散骨を行う上で起こりやすいトラブルとその回避法について解説していきます。また、散骨に欠かせない粉骨作業についても紹介していくので、参考にしてみてください。
散骨で起こりやすいトラブル
散骨を行う際に起こりやすいトラブルの多くは、次の3つに分かれます。
1.ご遺族とのトラブル
故人が生前に散骨を希望していたとしても、ご遺族の全員が散骨を支持するとは限らないことから、トラブルに発展してしまうようです。
特に、ご年配の方はお墓を持たない供養方法に抵抗が大きく、それを無視する形で散骨を強行してしまうと、余計に事態が悪化します。
2.お寺とのトラブル
先祖代々に渡って特定のお寺の檀家に属している場合は注意が必要です。
お寺は、檀家の供養することでお布施をもらいます。つまり、檀家が勝手に散骨をしてしまうと、その分の収入がなくなります。
これに不満のあるお寺側に後から高額なお布施を要求されたといったトラブルがあるといいます。
3.事業者とのトラブル
散骨をする場合に業者に依頼する方が多いのですが、悪質な業者に依頼してしまってきちんと散骨ができなかったり、法外な費用を請求されたりといったトラブルがあります。
散骨の専門業者といっても、公的な資格や認可がないため、依頼した業者が適切かどうかしっかりと確認する必要があります。
トラブルを回避するためのポイント
上記のようなトラブルを回避するために、押さえておきたいポイントがいくつかあります。
ご遺族から事前に理解を得ておく
故人の散骨を行う場合、自分だけの判断で行うのではなく、事前に他のご遺族や親戚からの理解を十分得ておくことが大切です。
また、ご遺骨を分骨し、その一部だけを散骨に使うといった方法も有効です。
厚生労働省や自治体のガイドラインを確認する
近年では散骨をめぐるトラブルが頻発していることから、厚生労働省が事業者向けに『散骨に関するガイドライン』を公表しました。
散骨業者を選ぶ際には、このガイドラインにきちんとのっとった方法で行っている業者を選ぶと、トラブルが回避できます。
また、自治体によって独自のガイドラインを制定しているところもあります。散骨を個人で行う場合には、その自治体のガイドラインもきちんと確認します。
散骨時のマナーを確認しておく
海や山など、お墓以外の場所を訪れて散骨するときには、周囲の環境にも気を配る必要があります。例えば、観光地に近い海での散骨では、喪服を着用しないといったマナーがあります。
海洋散骨時に欠かせない粉骨
海洋散骨をする場合に必ず行うのが、ご遺骨をパウダー状にまで砕く粉骨という作業です。
元の骨の形が分からなくなるまで、おおよそ2mm以下にしなければならないと定められています。
粉骨は個人でも行うことはできますが、非常に手間も時間も掛かってしまうため、できれば粉骨専門の業者に依頼するのがおすすめです。
とこしえの海洋散骨パック
ご遺骨のサポート全般を行っているとこしえでは、海洋散骨プランを提供しています。
とこしえではご遺族様が船をチャーターして散骨を行う乗船散骨や、ご遺族様に代わってスタッフが行う代理散骨など、ご遺族様の希望に沿ったさまざまなプランを取りそろえています。
海洋散骨に興味を持たれましたら、お気軽にお問い合わせください。