お墓を持たない供養方法の一つとしてご遺骨を粉末状になるまで砕いた後、撒いて供養をする散骨という方法が挙げられます。
しかし、散骨という言葉を耳にしたことはあっても、具体的な供養方法が分からないという方もいるようです。例えば、「散骨は法律違反にあたらないのか？」「自宅の庭に散骨できるのか？」といった疑問を持つ方も少なくありません。
そこで今回は、散骨を行う上で知っておきたい法律やマナーについて、詳しく解説していきます。
散骨は法律違反ではない
現在の日本では散骨に関する法律や規制はありません。そのため、散骨は「法律違反にはあたらない」が一般的な常識です。
しかし、ご遺骨を元の方が分かる状態で撒いてしまった場合、死体遺棄罪に抵触する恐れがあります。したがって、散骨する場合はご遺骨を粉末状になるまで砕き、撒く必要があります。
また、法律ではなく、各自治体の条例で散骨が禁止や規制されていることがあります。禁止の対象が業者のみ、または個人での散骨は認められているケースなど地域によってさまざまです。散骨を行う際は、事前にお住まいの市区町村・自治体に確認する必要があります。
自宅の庭へ散骨しても良いが注意は必要
散骨は法律違反ではないと述べた通り、自宅の庭への散骨も法律上では問題ありません。しかし、いくつか気をつけなければならないポイントがあります。
ご遺骨は必ず粉骨する
海や山への散骨と同じように、自宅で散骨する場合も必ず粉骨しなければなりません。
粉骨するサイズも、ご遺骨の形が完全に分からないように2mm以下と定められています。
ご遺骨を埋めてはいけない
散骨とは、ご遺骨を「撒く」行為です。
土の中に埋めたり、上から葉を被せたりしてしまうと埋葬したとみなされるケースもあります。これは墓地埋葬法という法律に違反することになりますので、事前に確認しておきましょう。
出典：e-Gov法令検索『墓地、埋葬等に関する法律』
近隣住民に配慮する
自宅での散骨に法律的に問題はなくても、第三者である近隣住民が知れば、不快感を抱く方もいます。
自宅の庭で散骨をする場合は、近隣住民の目につかないところで行うなど、できるかぎり配慮が必要です。
散骨を行う際はガイドラインの確認を
散骨は新しい供養方法であるため、詳細なルールやマナー、規則等がありません。そのため、不要なトラブルを招いてしまいがちです。
そういったトラブルを少しでも減らすことを目的に、2021年3月には厚生労働省により、『散骨に関するガイドライン（散骨事業者向け）』が公表されました。
海洋散骨や里山散骨を業者に依頼する場合は、このガイドラインをしっかりと守って運営しているかを事前に確認することが散骨トラブルの回避につながります。
出典：厚生労働省『散骨に関するガイドライン（散骨事業者向け）』
粉骨に関してもご自身で行うことが可能
粉骨は、ご遺骨を粉末状になるまで砕いていく作業です。これに関しても散骨と同様に法律や規制はありませんので個人で粉骨を行うことも可能です。
しかし、個人でご遺骨を2mm以下になるまで砕くのは、非常に手間と時間がかかります。こういった理由から特にこだわりがなければ粉骨専門業者に依頼をするのが得策です。
とこしえの海洋散骨パック
とこしえでは、故人やご遺族様の希望に寄り添った海洋散骨パックを提供しています。
経験豊富なスタッフがサポート
対面やオンラインでのご説明やお打ち合わせでは、経験豊富なスタッフがご遺族様の希望に寄り添ったプランを提案いたします。
代行散骨にも対応
何らかのご事情でご遺族様が散骨に来られない場合でも、スタッフが代行散骨を行うプランも提供しています。
粉骨作業も手配
とこしえでは粉骨サービスを併せて提供しており、散骨とセットでご利用可能です。
海洋散骨で使いやすいように、粉骨後が水溶性の袋に小分けいたします。散骨や粉骨をお考えの方は、とこしえの海洋散骨パックをご検討ください。
