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粉骨機とは?作業工程や注意点について解説

粉骨について
2024.11.27

    近年、さまざまな供養の形がありますが、供養方法によっては故人様のご遺骨を粉骨しなければなりません。そのようなときに、「粉骨方法が分からず困っている」「粉骨機を使用して粉骨したい」という方もいるのではないでしょうか。

    粉骨機は、粉骨を行うために必要な機械・道具です。これからご自身で粉骨をされるのであれば、その知識も深めておく必要があります。

    ここでは、粉骨機が持つ役割と作業工程、粉骨によって選択肢が増える供養方法について解説します。

    粉骨機とは

    粉骨機とは、ご遺骨を細かく砕いて粉末状にする機械です。粉骨機には、石や乾燥野菜、生薬などを粉末にできる粉砕機も含まれます。一部の粉骨機はサイズも小さく、個人でレンタルが可能です。

    また、粉骨専用の大型機器も存在します。こちらは専門の粉骨業者が利用する機械で、ご遺骨の粉骨作業に特化しています。そのため、「個人で粉骨をするのに抵抗がある」「自分で粉骨するのは難しそう」という方は、専門業者に依頼するのがおすすめです。

    自分で粉骨機を使うことはできる?

    女性が悩むシーン

    粉骨機を使っての粉骨は、「専門業者でないとできないのでは?」と考える方も多いのではないでしょうか。

    しかし実際には、自分で粉骨機を使ってご遺骨を粉状に加工できます。

    自費で購入可能

    粉骨機を自分で購入し、粉骨することは可能です。しかし、使用頻度が低いため、自分で購入するケースは少ないです。

    数万円から数十万円の価格帯で販売されており、価格差も大きいため製品を購入するかどうかは十分に検討する必要があります。

    専門業者に依頼するのがおすすめ

    自分でご遺骨を粉砕する場合、手間も時間もかかります。加えて、完全な粉末にするのは難しく、ムラになってしまう可能性もあります。

    また、家族のご遺骨を粉骨する作業は精神的な負担が大きいため、専門業者に依頼するのがおすすめです。

    粉骨の作業工程

    遺骨を手作業ですりつぶす

    ここでは、専門業者に依頼した場合の作業工程を解説します。

    ここでの解説はあくまで一例です。ご自身で粉骨を行う際は、工程で説明している作業が行えない場合がありますのでご注意ください。

    1.ご遺骨を乾燥させる

    ご遺骨には墓地や霊園での保存中に湿気が含まれる可能性があり、そのまま粉骨してしまうとカビが発生する恐れがあります。そのため、お墓に納められていたご遺骨はまず乾燥を行います。

    ご遺骨を丁寧に取り扱い、徹底的な乾燥作業を行うことで、あとの工程がよりスムーズかつ適切に進行します。

    2.手作業で混入物を除去する

    ご遺骨が完全に乾燥したら、付着物や異物の確認を行います。ご遺骨をバットの上に広げ、ご遺骨に関係のないネジや装飾品、医療器具類などを取り除きます。

    粉骨機ではご遺骨の混入物を取り除くことはできません。そのため、手作業で混入物を除去します。

    3.乳鉢で大まかな粉骨

    粉骨機でご遺骨を粉骨する前に、専用の乳鉢でご遺骨をある程度小さくします。熟練した技術を持ったスタッフが、慎重かつ緻密に手作業で進めます。

    大まかな粉骨を行うことで、その後の粉骨機での作業がしやすくなり、より細かい粉骨が可能です。

    4.粉骨機で粉骨する

    ご遺骨を粉骨機に入れ、2mm以下のきめ細かなパウダー状に粉骨を行います。粉骨にはガイドラインが設けられており、1片の直径が2mm以下になるまでご遺骨を砕くというのが決まりです。

    均一で微細なパウダーに仕上げることで、供養の儀式や保存の際に適した形態に整えられます。

    5.パッケージに入れる

    粉骨したご遺骨を家族の希望や信仰、文化的な慣習を尊重し、個々の要望に応じた供養方法に合わせてパッケージングします。

    このように、手作業と機械を組み合わせて粉骨を行うのが一般的です。なかには、粉骨作業の立ち会いができる場合もあります。

    粉骨業者を選ぶ際のポイント

    スマホを見る女性

    大切なご遺骨の粉骨を業者に託すのですから、安心してお任せできる業者を選びたいものです。

    ここでは、粉骨業者を選ぶ際のポイントについて解説します。

    費用が明瞭であること

    粉骨作業の費用について、明瞭に分かりやすく提示されている業者を選びましょう。

    一般的に、粉骨の費用は骨壺のサイズに合わせて設定されていますが、細かい金額は業者によって違うため、複数の業者で見積もりをとることをおすすめします。

    プランに何が含まれているか、別途費用がかかるものの金額など、サービスや費用については不明点がなくなるまで詳細を確認することが大切です。

    立ち合いは可能か

    業者によっては、粉骨作業の際の立ち合いを行っていない場合もあります。立ち合いを希望する場合は、事前に確認しておきましょう。

    大切なご遺骨を粉末状にする作業について、遺族の立ち合いのもと丁寧に粉骨作業を行う業者が理想的です。実際に立ち合わなくても、立ち合い可能な業者であれば、作業を行う上での透明性があるという理由から安心感につながります。

    実績や口コミを確認

    粉骨作業について、過去の実績や利用者の口コミを確認するのもポイントです。ホームページで過去の実績について調べる、電話で問い合わせるなどの方法で確認ができます。

    相談に対して親身になってくれるか

    大切な故人様の粉骨は、遺族にとってデリケートなことです。供養方法によっては必要となる「粉骨」という工程は、遺族の方々の思いに寄り添う気持ちが大切です。

    疑問や不安なことについてしっかり相談に乗ってくれるかという点についても、意識して業者を選びましょう。

    遠方のため実際に業者へ出向くのが難しい場合でも、電話対応したスタッフの様子も一つの判断材料となります。

    粉骨によって広がる供養の可能性

    海に面した街

    ご遺骨を粉骨することで供養の幅が広がります。ここでは、粉骨後の供養方法について紹介します。

    散骨

    美しい空と海

    散骨は、粉骨したご遺骨を海や山などに撒いて供養する方法です。

    「死後は自然に還りたい」「お墓を継承していく人がいない」という方に選ばれています。また、墓地の購入費や維持費がかからないため、遺された家族の負担を減らすことができる点もメリットの一つです。

    手元供養(装飾品・アクセサリー)

    遺骨ダイヤモンドのネックレス

    手元供養は、「常に故人を身近に感じたい」「手元で供養したい」とお考えの方におすすめの供養方法です。

    手元供養品には、ご遺骨をカプセルに入れて身につけるペンダントや、自宅に置きやすいミニ骨壷などがあります。ミニ仏壇は自分だけの供養空間を作ることができ、一人ひとりに合った形で供養できるのが特徴です。

    納骨堂

    納骨堂のイメージ

    納骨堂は、ご遺骨を安置する施設で、寺院や霊園内に設けられています。スペースが限られているため、粉骨を行い、ご遺骨の容量を小さくして納骨する場合が多いです。

    納骨堂には好きなタイミングで訪れることができ、家族や友人と共に故人を追悼する場が欲しい方におすすめです。

    分骨

    分骨された遺骨のイメージ

    分骨とは、亡くなった方のご遺骨を数か所に分けて保管や埋葬、供養する方法です。

    「実家が遠方でお墓参りが難しいため、別のお墓を建てて供養したい」「兄弟・姉妹で分骨したい」「菩提寺と住まいが離れている」など、分骨の理由はさまざまです。ライフスタイルの変化によってお墓を持つことが当たり前ではない時代も到来しています。

    これから先、お墓を持たない選択肢をされるようでしたら、新しい供養方法を視野に入れておきましょう。きめ細かなパウダー状に粉骨をすることで、さまざまな供養方法の選択が可能です。

    粉骨時に注意すること

    粉骨した後の遺骨のイメージ

    ここでは、粉骨時に注意すべきことや粉骨前に確認しておきたいことを紹介します。

    ご遺骨が乾燥しているか確認する

    自分で粉骨する際に一番注意したいのは、ご遺骨が乾燥しているか確認することです。

    ご遺骨は水分を含みやすく、すぐに湿り気を帯びてしまうことがあります。湿気ってしまうとカビが発生することがあるため、十分に気をつけなければなりません。

    もし自分で粉骨を行うのであれば、粉骨前には完全にご遺骨を乾燥させてから粉骨作業に移るようにしましょう。粉骨後も湿気を帯びないように乾燥した場所で保管するようにします。

    ご遺骨は元の状態に戻せないことを理解する

    一度砕いたご遺骨は、元に戻せないため注意が必要です。後悔しないように、粉骨に関してしっかりと理解してから行うようにしましょう。

    また、身内に相談をせずにご遺骨を粉砕してしまうと、トラブルになる恐れもあります。自分だけで決めずに、ご家族やご親戚に相談し、きちんと納得してもらってから粉骨を行うことが大切です。

    心理的負担を感じることがある

    粉骨は、大切な家族のご遺骨を粉砕する作業です。自分で粉骨を行おうとすると、精神的な負担を感じる場合があります。

    そのため、やはり専門業者に依頼するのが安心です。粉骨する過程でご遺骨をこぼしてしまうといったトラブルが起こるリスクも低くなります。

    災害で紛失するリスクがある

    粉骨をして自宅で供養する場合、火災や地震などの災害により、ご遺骨が紛失してしまう可能性があります。

    供養の選択肢が広がる点では大きなメリットですが、このようなリスクがあることも理解したうえで供養方法を検討する必要があります。

    とこしえの粉骨サービス

    粉骨は自分で行うには大変な作業です。体力が必要であるうえに、精神的にも楽な作業ではありません。

    自分で粉骨作業をすることに抵抗がある方は、粉骨代理業者に依頼することをおすすめします。粉骨代理業者であれば、ご遺骨に関する専門的な知識や技術を持ち、慎重かつ故人への敬意を持った対応をしてくれるため安心です。

    とこしえでは、お客様の要望にそえるように、真心を込めて粉骨作業を行っています。粉骨の際には、故人へ黙とうを捧げたり、粉骨証明書を発行したりするなど、ご遺族の皆様に安心していただけるようなサポートも欠かしません。

    粉骨後はご遺族が取り扱いしやすいように、ご遺骨を水溶性の袋や真空パックに入れて適切な形に整えてお渡しします。

    粉骨のことでお悩みの方は、ぜひとこしえまでお気軽にご相談ください。

    監修者 | 島田 快
    終活カウンセラー・散骨ディレクターを務めております島田です。皆さまからいただきました疑問の声にお応えしながら、少しでもご不安を和らげるお手伝いを出来ればと思っています。ご供養に限らず、終活や墓じまいに関してのお悩みなどもお気軽にお寄せください。
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