散骨は、お墓の維持管理の必要がない新しい供養方法です。「死後は自然に還りたい」「新しい供養の形を選びたい」、そんな想いから検討される方が増えています。
散骨は、自由なイメージがありますが、実際には好きな場所にご遺骨を撒いていいわけではありません。散骨について知らない部分も多く、実行するには不安や疑問に思うことがあるのではないでしょうか。
今回は、日本でできる散骨の種類やその特徴、費用相場についてまとめました。サービスの選び方や、散骨を行う際の注意点についても解説しているのでぜひ参考にしてください。
日本でできる散骨の種類と特徴
日本でできる散骨には、主に海洋散骨と里山散骨の２種類があります。それぞれの特徴をご紹介します。
海洋散骨の特徴
海洋散骨は、故人様のご遺骨を海に撒いて供養する方法です。日本で最も知られている散骨方法で、「故人が海を愛していた」「大海原で眠りたいと言っていた」など、故人様の遺志を尊重して選ばれることが多いです。
専用の船に乗って、決められた海域で散骨を行います。散骨場所を記録した散骨証明書をもとに、節目の法要で再び散骨場所を訪れることも可能です。
里山散骨の特徴
里山散骨では、完全な山奥ではなく、温かみのある人々の営みが感じられる里山でご遺骨を散骨します。登山が好きな方や里山に住んでいた方など、山に特別な思い入れがある方に選ばれることが多い供養方法です。こちらも散骨証明書が発行されるので、後日供養のために里山を訪れて故人様を偲ぶことができます。
関連ページ：里山散骨
散骨の費用相場
海洋散骨、里山散骨それぞれの費用相場は以下の通りです。
海洋散骨
海洋散骨を行うには、船をチャーターする必要があります。1組の家族で貸切る場合、費用相場は20～50万円程度です。複数の家族が一緒に乗船するプランでは、同乗する家族が多いほど料金は安くなる傾向にあり、相場は10～20万円程度です。
また、ご家族が船に同乗せず、業者が代わりに散骨を行う代理散骨プランは、5万円程度が相場となっています。
里山散骨
里山散骨にかかる費用は、すべて自分で行えば交通費のみで済みますが、業者に依頼する場合の費用相場は10万円程度です。ご遺族が現地へ行かず、業者が代わりに散骨を行う場合で5万円程度が相場となっています。
関連ページ：散骨の費用相場はどのくらい？
散骨サービスの選び方
散骨には場所や方法に制約があるため、法律や条例に精通した専門業者に依頼することをおすすめします。料金体系やサービス内容、実績、口コミなどをしっかり調べ、信頼できる業者を選ぶことが大切です。
料金は業者によって異なり、その内容もさまざま。料金の安さだけで選ぶと、あとからオプションとして追加料金がかかり、最終的に高額になってしまう場合があります。何のサービスが含まれているかプランの内容をよく確認し、明確な料金設定を行っている業者を選びましょう。特に散骨に必須の「粉骨」は、料金に含まれている場合と追加費用が必要な場合があります。
また、希望する散骨エリアに対応しているか、散骨のガイドラインや自治体のルールをきちんと守っているかを事前にチェックすることも重要です。
サービスの内容についてわからない点は、訪問するか電話で話を聞くと良いでしょう。丁寧な対応と豊富な実績を持つ業者であれば、安心して依頼できます。
散骨をする際の注意点とマナー
散骨を行う際に気をつけたい注意点とマナーについて解説します。
1.散骨場所の選定
散骨を行う際は、周辺住民に迷惑をかけないよう、十分な配慮が必要です。条例で散骨を禁止している場所や他人の所有地に散骨してはいけません。
海洋散骨の場合、沿岸から遠く離れた沖合で行い、観光地や水源、漁場、養殖場の近くで散骨することも避けましょう。里山散骨の場合は、自分の所有または散骨業者が所有する土地での散骨が安心です。
2.粉骨の重要性
散骨する際は、ご遺骨であることが分からないよう、2mm以下の粉末状にしなければなりません。この粉砕作業を「粉骨」と呼びます。
自分で行うことも可能ですが、全てのご遺骨を細かく砕くのは精神的にも肉体的にも負担が大きいため、業者に依頼するのが一般的です。散骨業者の多くは、この粉骨作業にも対応しています。
3.服装について
散骨当日は、平服を着用するのが一般的なマナーです。海や山には、レジャーや仕事で訪れる人々も多いため、周囲への配慮として喪服の着用は避けましょう。平服で自然に馴染むことで、より心温まる供養が行えます。
とこしえの粉骨サービス
ご遺骨サポートとこしえでは、ご遺族の理想の供養を実現するため、心を込めてお手伝いをさせていただいております。
散骨では粉骨が必須条件です。とこしえの粉骨サービスは、手作業と機械を組み合わせて、心をこめた丁寧な作業を行います。ご希望があれば、ご遺族立ち会いのもとで粉骨を行うことも可能です。また、粉骨したあとは、ご希望に応じた供養方法をご案内いたします。
故人様の遺志を尊重し、ご遺族の想いに寄り添った供養方法で故人様をお見送いたします。供養に関する疑問や不安なことなど、どのようなことでもお気軽にご相談ください。
