お墓の維持管理について悩んだとき、まず初めに浮かぶのが「永代供養」という方法ではないでしょうか。永代供養をすれば親族に代わってお寺や霊園がご遺骨の供養を続けてくれます。
納骨堂にご遺骨を納めることを永代供養と認識している方もいますが、そうではありません。永代供養がついている納骨堂もあれば、そうでない納骨堂もあります。
ここでは、混同しやすい永代供養と納骨堂の違いについて解説します。
永代供養と納骨堂の違い
永代供養とは、お墓を家族の代わりにお寺や霊園が管理・供養をしてくれるシステムのことです。具体的には、霊園全体の整備やお盆・お彼岸などに合同供養祭を行います。
永代供養には「合祀型」と「個人墓付き永代供養墓」があり、「合祀型」では、大きなお墓の一つの納骨室にほかの人の遺骨と一緒に埋葬されます。
「個人墓付き永代供養墓」では、初めは一般的なお墓の形で埋葬され、決められた契約期間が過ぎると合祀墓に移動されます。
納骨堂とは、お墓の種類であり、ご遺骨を納める屋内施設のことです。納骨堂には主に6つのタイプがあります。
棚式
壁に設けられた棚に骨壺を並べる方式
ロッカー式
個別の納骨スペースに骨壺を収納し、鍵をかける方式
仏壇式
仏壇と収骨棚がセットになった方式
自動搬送式
お参りのスペースにある受付機にIDカードをかざすと自動的に骨壺が運ばれてくる方式
墓石型納骨堂
屋内に従来の墓石を並べる形の納骨堂
位牌型納骨堂
屋内に位牌が並べられ、個人のシンボルとして位牌が安置されている
永代供養のメリット、デメリット
永代供養には次のようなメリット、デメリットがあります。
永代供養のメリット
永代供養のメリットとして挙げられるのは、子世代に負担をかけなくて済む点です。お墓の管理が必要なく、継承者について思い悩むこともありません。
一般的なお墓を建てるとなると数百万円かかる場合が少なくありませんが、それに比べると費用も安く済みます。宗旨、宗派を問わず利用できることが多いのもメリットです。
永代供養のデメリット
永代供養のデメリットは、合祀された後で「やはり個別のお墓がいい」と思っても遺骨を取り出すことができない点です。
子世代が「お墓を守っていきたい」と考えている場合や、合祀されることに抵抗がある場合などは親族間でトラブルになることもあります。
納骨堂のメリット、デメリット
納骨堂のメリットはお墓参りがいつでも気軽にできる点です。
管理の手間がなく、屋内に設置されているため、天候に左右されることもありません。アクセスのよい場所に建てられていることが多く通いやすいでしょう。
一方で、デメリットとしては手軽さがゆえに人によっては簡素なものに見え、「お墓参りをしている感覚が得られにくい」と違和感を覚えることがある点です。
永代供養と納骨堂の費用相場
永代供養の費用は、合祀型では5~30万円が相場です。
個人墓付きでは50~150万円ほどですが、このような場合は合祀されるまでの間、年間管理費がかかる場合があるため注意が必要です。
納骨堂は、とくに都市部では値段が上がる傾向にあります。棚式は10~20万円、ロッカー式は20~80万円が相場です。
仏壇式は豪華な装飾があるため割高である場合が多く、個人単位で50万円~、家族単位で約150万円~が目安です。
自動搬送式は少し高めの設定で、80~150万円が相場です。また、墓石型の費用相場は100万円前後、位牌型は30~80万円ほどです。
それぞれのタイプで価格差があるため、事前に調べる必要があります。
とこしえの粉骨サービス
永代供養墓や納骨堂での供養は限られたスペースへ収骨するため、ご遺骨をパウダー状にする粉骨が条件とされている場合があります。
ご遺骨サポートとこしえでは、粉骨処理を行っています。粉骨することでご遺骨の大きさが4分の1程度まで小さくなり、さまざまな供養の形を選択できます。
とこしえでは、粉骨から供養まで、ご家族にとって最適なサービスをご提案いたします。永代供養、納骨堂についてご不明な点はどのようなことでもお気軽にご相談ください。