墓じまいをした後のご先祖様の遺骨は、一体どのように供養をすればいいのでしょうか。
やむを得ない事情でお墓を手放すことになったり、お墓自体を持たなかったりする選択をする人が増えています。しかし、手元にある遺骨の供養はどのように行えばよいのか、知らない方もたくさんいます。
そこで、今回は墓じまい後によく選ばれる永代供養について特徴や種類も含めて解説します。
永代供養とは
永代供養とは、故人のご家族や親族の代わりに寺院・霊園等が遺骨を管理または供養してくれる供養方法をいいます。
ご契約始めに必要な費用の一式を支払うことによって、寺院・霊園等が永代(または半永久的に)にわたり、遺骨の管理・供養をしてくれるため、血縁者がお墓を継ぐ必要がない供養方法です。
現代においては、さまざまな理由によってお墓の管理や所持が難しくなっている人が増加しています。子供を持たない家庭や単身者が増えたことによって、お墓を継承する人がいないという問題も以前より多く耳にします。そういった時代の流れのなかで、永代供養という供養の方法を選ぶ人も増えているようです。
また、永代供養墓は普通の墓とは違い、墓地用の土地や墓石を必要としないために費用を抑えることができるので、そういった目的で利用する人も多いようです。
永代供養の種類と特徴
ひと口に永代供養といっても、さまざまな種類があります。ここでは5つの永代供養方法について紹介しています。
1.個別安置型
個別に区画されたところへ遺骨を安置する形式のことです。
個別で安置されるため、他の亡くなられた方と一緒になることはありません。また、事情が変わり永代供養をやめたいときでも遺骨を取り出すことが可能です。ただし、安置期間が決められていることが多く、その期間後は他の方の遺骨とともに合祀(ごうし)されます。
2.集合安置型
血縁関係のない複数人と共同の棚の場所に安置する形式のことです。
個別でお参りはできませんが、個別型の安置形式よりも必要費用が安いようです。集合安置型も個別安置型と同じく、一定期間が過ぎると他の方の遺骨とともに合祀されます。
3.納骨堂型
遺骨を骨壷に入れたままの状態で建物内に安置する形式のことです。
ロッカー型や仏壇型、位牌型、菩薩像などさまざまな形で安置されています。立地が良いところにあることが多く屋内に安置されているため、高齢の方でもお参りしやすくなっています。
4.合祀型
血縁関係のない複数人の遺骨を一ヶ所に集め、まとめて埋葬・供養がされる形式のことです。
自分で管理をする必要が全くなく、費用も控えめで残された家族の負担になりにくいといえます。いったん骨を預けてしまうと二度と手元に戻すことはできないので、慎重に選ぶ必要があります。
5.樹木葬型
遺骨を埋葬した場所の上に樹木を植え、それを墓石の代わりにする形式のことです。
霊園型と呼ばれる霊園内にある樹木葬を行う専用墓地の他にも里山型と呼ばれる樹木葬もあります。里山型は里山の中にある一区間を購入し、そこに遺骨を納めて墓石の代わりに木や草花を植える形式です。
永代供養以外の供養選択肢
永代供養以外に遺骨を供養する方法には散骨や手元供養があります。
散骨は、細かな粉末状にした遺骨を海や山など、故人の思い入れがあった場所に撒き、供養します。同じく、手元供養は、自宅や身近な場所で遺骨の一部または全てを保管して供養する方法です。自宅供養とも呼ばれます。
納得のいく供養の方法を選択するために
昔とは違い、今では墓じまい後の遺骨を供養する方法は多岐にわたります。「こうでなければならない」と決め事があるわけではないので、自身が納得のいく後悔しない方法を選択することが肝心です。
多くの供養方法では、供養を行う場所の大きさは限られていることが多いので、遺骨を粉骨する必要がある場合もあります。また、永代供養をするにしても、少しは手元に残しておきたいとお考えになることもあるのではないでしょうか。
とこしえでは、遺骨をさまざまな供養の方法に適した形である粉末状する粉骨サービスを行っています。遺骨の供養方法でお悩みの方は、どのようなことでもお気軽にとこしえにご相談ください。