親が亡くなり、空き家と仏壇が残されたとき、どのように処分すべきか悩む方もいるでしょう。
仏壇や仏具など、粗大ごみや一般ごみとして処分してもよいのでしょうか。そこで仏壇の処分方法やどこで処分できるのか、処分の流れなどを紹介します。
仏具の処分に供養は必要?
仏壇のほか、仏像や位牌、遺影などは購入時に開眼法要を行うことで中に「仏様が宿る」とされています。そのため、仏壇や遺影を処分する場合は一般ごみとして捨てるのではなく、供養する必要があります。
一方、仏具には「仏が宿る」という信仰はなく、処分する際にも閉眼法要をしなくても問題ありません。
仏具を処分する方法と費用
仏具の処分には4つの方法があります。また、処分時にお金がかかる方法もあるため、費用とともに紹介します。
1. (ぼだいじ)
菩提寺と檀家と良好な関係を築けている場合や住職が運べる程度の小型の場合に限られます。
また、費用は状況によって異なりますが、お布施を支払っているため、処分自体は無料になる場合もあります。しかし、お礼として処分手数料をお布施に3~10万円程度を上乗せしてもよいでしょう。
2.仏具店
仏壇・仏具店はお寺とのつながりが強いので、閉眼法要をしてくれるお寺を探せないという方は、僧侶を派遣してくれることもあります。
費用は仏壇の大きさや仏具の量によって異なりますが、処分費用や手数料などを含めて約2~10万円が平均的です。
3.リサイクル業者
リサイクル業者やジャンク品回収業者も、仏壇の回収・処分に応じてくれる場合があります。なかには仏壇の回収・処分を専門にしている業者も多いです。
中古仏壇は買い手が少ないため、リサイクル品としての需要はありません。しかし、高級仏壇に使われる高価な木材や貼られている金箔を再利用できることから、回収してくれる業者は多いです。
4.自治体に依頼する
仏具は自治体の粗大ごみ回収サービスに申し込みをして粗大ごみとして処分することが可能です。料金は仏壇のサイズや自治体ごとに違いがありますが、約数百~数千円です。
仏壇を処分する流れ
仏具ではなく仏壇を処分したい場合の主な流れを紹介します。
- 処分方法を決定
- 依頼したい業者に寸法を測ってもらい、見積もりを出してもらう
- スケジュール調整
- 仏壇の閉眼法要を行う
- 仏壇の梱包して搬出
あらかじめ仏壇のサイズを測っておくと手続きがスムーズに進みます。
引き取ってもらう日取り、祭壇の引き取り日(または運搬日)を決め、僧侶に読経をお願いするのが一般的です。
仏壇は依頼先まで運ぶか、依頼先のスタッフが引き取りに来てくれます。依頼先ごとに流れや申し込み方法には違いがあるため、詳細は問い合わせたほうがよいでしょう。
とこしえのお焚き上げ供養
お焚き上げとは故人の愛用品や形見、位牌、肖像画などを供養する儀式です。宗教的に認められた儀式であり、宗教によって解釈は多少異なりますが、形見など祈りを捧げたいものを火で焼いて供養するという部分は共通しています。