墓じまいをするにはさまざまな手続きが必要になりますが、その前に必ずしなければならないことは、親族との話し合いです。お墓は家族の象徴でもあります。大切に思えばこそ無縁墓にしないために墓じまいを行うのだということを、よく話し合って理解してもらいましょう。
ここでは、墓じまいをトラブルなくスムーズに行うために、具体的な流れや手続きの手順について解説します。
墓じまいを検討している方はぜひ参考にしてください。
墓じまいに必要な手続きと全体の流れ
墓じまいはご遺骨の移動をともなうため、さまざまな手続きが必要です。全体の流れをしっかりと理解したうえで、順を追って進めます。
1.親族と話し合う
墓じまいを決める前に、お墓に関係する親族と話し合いをします。これは、のちのちトラブルになることを防ぐためです。
2.現在の墓地管理者、お寺に相談
手続きの際に署名・押印をもらう必要があるため、事前に了承を得ておきましょう。なお、墓地管理者が不明な場合は、自治体の役所に相談して確認します。
3.改葬先を決める
改葬先が決まっていない場合、必要な書類が揃わないため、
手続きができません。お寺からの了承を得たら、改葬先を決めます。
4.墓石の解体工事をする石材店を決める
改葬先を決めたら、いよいよ墓石の解体工事です。
霊園、お寺に指定業者がいることが多いため、紹介してもらうのも一つの方法です。
5.改葬許可書を交付してもらうための行政手続きをする
現在のお墓がある自治体で改葬許可申請書と必要書類を提出して手続きをします。必要な書類は自治体によって異なりますので窓口で聞くか、HP(ホームページ)で確認します。
6.閉眼法要をする
閉眼法要とは、お墓や遺灰の中にいる魂を抜くための儀式です。
「魂抜き」や「閉眼供養」「抜魂式」と呼ばれることもあります。
7.解体工事をする
閉眼法要のあとは、解体工事を行います。墓石の解体工事の終了後は、更地にして、管理者に墓地を返還します。
8.遺骨を改葬先に納骨
ご遺骨を新しい改葬先に納骨したら、墓じまいは終了です。
墓じまいを行う際の注意
墓じまいを行う際、いくつか注意点もあります。ここでは、そのうち4つの注意点を紹介します。
書類にはよく目を通す
改葬許可申請書は申請者本人が記載します。
申請は委任状があれば代理人でもできますが、本人の記載が求められる箇所があるため、注意が必要です。ほかの書類にもよく目を通し、添付書類などの漏れがないようにしましょう。
解体工事までに行政手続きを終わらせる
解体工事が終わっても手続きが終わっていないと取り出したご遺骨の行き先がなくなってしまいます。
手続きには時間がかかるものもあるため、手続きは段取りよく、早めに行いましょう。
撤去作業には複数見積もりを
撤去作業は予想以上の高額になることがあります。そのため、できれば複数の業者に見積もりを出すことが望ましいです。
お寺とのトラブルを防ぐ
お寺にお墓があった場合は、今まで供養していただいたことへの感謝の気持ちを持って相談することが大切です。丁寧に対応して、のちのちのトラブルを回避しましょう。
さまざまな供養先
墓じまいを行った後は供養先を決める必要があります。近年、永代供養や海洋散骨といった供養方法が注目を集めています。現在供養の方法で検討中の方はそういった供養の種類についても調べる必要があります。
また、散骨等では遺骨をパウダー状にする粉骨が必須になりますので、そのあたりもしっかり調べておきましょう。とこしえでは、粉骨サービスを展開しておりますのでお気軽にご相談ください。