これから粉骨をされる方、または粉骨を検討されている方は遺骨のカビについて気を付けておく必要があります。特に手元供養等によって遺骨を自宅に保管される場合は注意が必要です。
故人の遺骨を長く大切に保管するためにもカビが発生する理由や対処方法について解説します。ぜひ参考にしてみてください。
ご遺骨にカビが発生する理由
火葬後、ご遺骨は乾燥しており、空気中の湿気を取り込みやすい状態です。その状態で湿気のある場所に置いてしまったり、結露が発生したりする場所にご遺骨を放置してしまうことでカビが発生する可能性があります。
さらに、粉骨後に限ってはパウダー状にされたご遺骨は粒子が細かく、保管状態によってカビの生まれやすい環境です。そのため、ご遺骨をそのまま外気にさらすような行為はカビの発生につながります。
カビの栄養源となる行為
本来、骨壺内は無菌の状態です。ただし、カビの発生しやすい条件に注意してください。
骨壺の蓋を開けた
何らかの事情により蓋を開けた場合、空気中の酸素と水分が骨壺内に流れ込みます。
環境によっては、埃や微生物も含まれる可能性もあります。それらは栄養源となり、ご遺骨に付着することでカビを発生させます。
素手で骨壺などに触る
人の手には、常在菌が付着しています。常在菌や湿気の含まれた素手で触ると、カビ発生を誘導する可能性があります。
粉骨前(固形の遺骨)
素手で骨壺に触れると、その時点で常在菌と湿気が付着します。蓋を開けた瞬間の流入も考えられるので手袋を使用して作業したほうが良いでしょう。
粉骨後(粉骨の遺骨)
粉骨をすればご遺骨に触れることはほぼありませんので、問題ありません。何かしらの事情により、粉末化された遺骨を触る場合は同じく手袋等の処置が必要です。
遺骨を守るカビ対策
ご遺骨に発生したカビは、普通に洗浄しても取り除けません。水洗いだけではないため、専門業者へ依頼します。
カビからご遺骨を守るためにも予防対策に力を入れます。また、粉骨後に自宅保管する場合は、カビ予防対策を実行するようにしましょう。
【粉骨前】骨壺に除湿剤を入れる
粉骨する前の状態で遺骨を保存しているのであれば、骨壺の底に除湿剤を入れましょう。
骨壺は100%密閉されるわけではありません。蓋の隙間から湿気が流れ込む可能性もあります。長期間保管するなら、骨壺の蓋にテープ等を巻く方法もあります。
【粉骨後】真空パックを使って保存
すでに粉骨を行っている状態であれば、真空パックでの保管が適しています。真空パックには空気が含まれません。そのため、酸素や湿気に触れずに管理できます。栄養源を遮断するのでカビの発生も防げます。
「粉骨後どうするかは決まってない」「とりあえず自宅で保管する」といったような場合は、真空パックした上で、骨壺や桐箱などへ入れて安置するようにしましょう。
【共通】湿気の少ない場所に保管する
遺骨を保管する際は、押し入れや水回りの近くは避けるように置きます。湿気が多ければ、それだけでカビ発生の条件を整えます。
また、結露の発生しやすい窓際もおすすめできません。直射日光が当たらない、風通しの良い場所に安置しましょう。オシャレな骨壺やご供養品へ形を変えれば、リビングに安置しても違和感はありません。
粉骨後はカビ対策を施そう
今回は遺骨のカビ対策について解説しました。粉骨後のご遺骨は、真空パックでカビ対策しましょう。骨壺へ除湿剤を入れ、湿気の少ない場所に保管します。
とこしえでは粉骨サービスをご提供しております。ご遺骨の粉骨後は真空パック等によるカビ対策も行っておりますので、粉骨をご検討中の方はぜひお問い合わせください。