ご遺骨を散骨や手元供養する際、欠かせない工程が「粉骨」です。粉骨には、手作業と機械による方法があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。また、ご自分で粉骨を行う場合は、正しい手順や注意すべきポイントを理解しておくことが大切です。
今回は、粉骨作業において手作業と機械のそれぞれのメリット・デメリットをはじめ、自分で粉骨する際の手順について詳しく解説します。
手作業で行う粉骨のメリット・デメリット
手作業でご遺骨を粉骨する際のメリットとデメリットを見ていきましょう。
メリット
手作業で粉骨を行う最大のメリットは、ご遺骨を一つ一つ丁寧に扱えることです。また、自宅にある道具を使うことで費用を抑えられる点もメリットの一つ。時間はかかりますが、手作業なら故人様へ敬意をもって供養の一環として粉骨を行えます。
デメリット
手作業は、粉骨に時間がかかることや心理的負担が大きい点がデメリットです。すべてのご遺骨を手作業で粉末状にするには、多くの時間がかかってしまいます。また、大切な人のご遺骨を砕くことが、心理的な負担になることも考えれます。
機械で行う粉骨のメリット・デメリット
機械を使用して、自分で粉骨を行う場合のメリットとデメリットについて解説します。
メリット
機械で粉骨を行う最大のメリットは、短時間で効率的に粉末状にできることです。散骨を行う際は、ご遺骨を2㎜以下のサイズまで細かくする必要がありますが、手作業では時間と労力がかかるところを、機械なら均一な大きさに短時間で粉骨できます。
デメリット
機械を使用する場合は、初期費用が高い点がデメリットです。粉骨機の購入には数万〜数十万円が必要で、レンタルでも費用はかかります。また、操作に慣れるための時間が必要な場合もあるため、自信がない方は専門業者へ依頼することをおすすめします。
自分で粉骨する手順
自分で粉骨する際は、以下の手順で行います。
1. 異物の除去
ご遺骨の中に混ざっている金属や異物(歯の金属、火葬時の金具など)を丁寧に取り除きます。この作業は、後の工程をスムーズに進めるために重要です。
2. 乾燥
湿気が残っていると粉骨作業が難しくなるため、晴天の日に直射日光に当てるか、低温の乾燥機を使ってしっかりと乾燥させます。
3. 粉骨作業
乳鉢やすり鉢を使い、少しずつ丁寧にご遺骨を粉末状にしていきます。自然散骨を予定している場合は、2㎜以下の粉末状になるまでしっかりと砕きましょう。作業中は粉末が飛び散ることがあるため、マスクと手袋を着用してください。
4. パッケージ
粉骨したご遺骨は湿気を避けるため、密閉できる袋や容器に移します。この際、防湿剤を一緒に入れて保管すると、長期間の保存がより安心です。
5. 清掃と保管
作業後は道具や作業場所を念入りに清掃します。ご遺骨を取り扱った道具は故人様への敬意を込めて丁寧に片付けましょう。保管場所は湿気の少ない、直射日光を避けた場所を選ぶようにしてください。
粉骨は専門業者に依頼するのが安心
粉骨は、大切な故人様のご遺骨を砕くという心理的負担の大きい作業です。また、散骨に適したサイズまで砕くには、時間や体力が必要となるため、粉骨専門業者へ依頼することも検討してみましょう。
とこしえでは、1柱ごとに粉骨前後でお写真を撮影し、手作業と機械を組み合わせて丁寧に粉骨いたします。故人様への想いから刃物を避けた粉骨を希望する方には、刃物を使わない方法をご提案することも可能です。
粉骨や供養についてお悩みでしたら、とこしえにご相談ください。粉骨後の供養方法や手元供養品についても、専門スタッフが親身に対応いたします。