直葬とは、ごく親しい方数名で火葬のみを行う葬儀方法のことです。「火葬式」とも呼ばれ、一般に行われる通夜も告別式も省いた新しい形式です。
時代の変化により供養に対する考え方も変わり、宗教儀式もなく、弔問客もいないシンプルな葬儀の直葬は、都市部を中心に徐々に広がりを見せています。
ここでは、葬儀をしない火葬のみの「直葬」についてその流れやメリット・デメリットについて解説します。合理的な葬儀に関心のある方はぜひ参考にしてください。
直葬が増えている理由
火葬のみを行う「直葬」が近年特に増加している理由は以下の点が考えられます。
参列者が少ない
近年は高齢化が進み、亡くなる方も高齢のため、ゆかりのある方がすでに亡くなっていたり、健康上の理由で参列することが難しかったりするケースが多くなっています。
参列者が少ないので、従来のような葬儀を行う必要がないのです。
人間関係の希薄化
現代社会は単身世帯や核家族が多くなり、親族や近隣の人々との人間関係が希薄になっています。そのため、小規模の葬儀が好まれる傾向にあります。
また、しきたりや形式に縛られず、自由な形で葬儀を行いたいと考える方もいます。
直葬の流れ
直葬の流れは以下のようになります。
1.葬儀社に依頼
葬儀社に直葬を依頼します。葬儀社は、ご遺体の受け入れや火葬の手続きなどを行います。ご遺体を自宅に安置するのが難しい場合は葬儀社に相談し、指定された安置所に搬送します。
2.火葬場へ出棺
家族立ち合いの元納棺を行い、そのまま出棺します。火葬場では、希望があれば僧侶を招いて読経をしてもらうこともできます。故人様と最後のお別れをした後、火葬されます。
3.火葬
火葬時間は1〜2時間程度です。その間は控室で待機し、火葬が終わったら係員の指示に従ってご遺骨を骨壺に納めます。
直葬のメリット・デメリット
直葬のメリットとしては、参列者を招いたり祭壇を飾ったりしないため、費用が大幅に抑えられる点が挙げられます。
ごく限られた方のみで行う葬儀のため、参列者への対応に追われることもなく故人様とのお別れができます。
デメリットは、菩提寺との関係を悪化させる可能性があるということです。
もし日頃お世話になっている菩提寺がある場合には、必ず直葬を決める前に相談しなければなりません。
無断で直葬を行うと、葬儀での宗教儀式を省くことになるため、菩提寺の心象を悪くし、納骨を断られることがあります。
直葬後の供養方法
一般的には葬儀の後、初七日や四十九日などの法要を行いますが、直葬の場合はそれらの法要を省略することが多いです。
納骨についてはお墓への納骨以外にも永代供養墓や納骨堂へ納骨するという方法もあります。お墓の継承者がいない場合でも霊園や施設で管理してくれるため安心です。
そのほかの選択肢として、自宅でご遺骨を保管する手元供養や、自然の中にご遺骨を撒く散骨などもあります。
この二つを組み合わせ、一部を手元供養にして残りは散骨するという方もいます。いずれの場合も専門業者や家族とよく相談して決めることが大切です。
とこしえの粉骨サービス
ご遺骨サポートとこしえでは、ご家族の心に寄り添った理想のご供養の形が実現できるよう、最適なサービスをご提案させていただきます。
ご遺骨を粉状に加工することを粉骨といい、粉骨することでさまざまなご供養の形が選べます。自然の中に散骨する場合は、必ず粉骨をする必要があります。
また、永代供養墓や納骨堂などの限られたスペースへ収骨することも可能です。ご遺骨を自宅で保管する場合も、より清潔で安全な状態になるため安心です。
粉骨やご供養についてお困りのことがございましたら、どのようなことでもお気軽にご相談ください。