お彼岸に行われる法要は彼岸会(ひがんえ)と呼ばれ、今から約1200年前に全国の国分寺の僧侶が春と秋に7日間かけて読経を行ったのが期限とされ、徐々に一般へと広がり定着したものです。
仏教行事の一つですが、ほかの国にはない日本独自の風習です。
お彼岸の時期は昼と夜の長さが同じになり、太陽は真東から昇り、真西に沈みます。
このことから、西方にある浄土との距離が近くなり、思いが通じやすくなると考えられています。そこで、お墓参りをして先祖を供養するのです。
ここでは、お彼岸に行う供養について解説します。
お彼岸とは
お彼岸とは、春と秋の2回、お墓参りや法要をしてご先祖様を供養する期間です。
「春彼岸」は3月の春分の日を中日(ちゅうにち)として前後に3日間ずつ、7日間のことをいい、「秋彼岸」も同様に9月の秋分の日の前後に3日間ずつ、7日間のことをいいます。
また、お彼岸の始まりの日を「彼岸の入り」、終わりを「彼岸明け」と呼びます。
お彼岸が7日間あるのは、中日である春分の日、秋分の日以外の6日間に仏教徒が「六波羅蜜」(ろくはらみつ)という6つの項目に分かれた修行を行うためとされています。
修行というと難しく考えがちですが、六波羅蜜は人のために善い行いをすること、自己中心にならないこと、最善を尽くし努力をすることなど、わかりやすく実践しやすい内容です。
善行を行い、功徳を積むことで極楽往生がかなうという考え方もあります。お彼岸の間は特に意識して行動してみるといいでしょう。
お彼岸に行う法要の種類
お彼岸に行う法要は、合同法要と個別法要の2種類があります。
合同法要は、寺院に檀家を集め、僧侶が読経を行います。複数の家の法要を合同で行い、先祖の冥福を祈り供養します。
また、自宅に僧侶を招き、個別法要をする寺院もあります。亡くなってすぐの間は自宅で行う場合もあります。
お彼岸にはお墓参りに行きますが、お墓と同様に自宅の仏壇もきれいに掃除して、花や供物をお供えします。
お供えには果物やお菓子のほか、春にはぼた餅、秋にはおはぎがふさわしいとされていますが、故人様の好きな物を選ぶのがよいでしょう。
お彼岸のお布施の目安
寺院で行われる合同法要に参加する場合は、寺院によって異なりますが、一般的な目安として3,000〜1万円程度のお布施を持参します。
自宅に僧侶を招いて個別に法要を行う場合は、お布施として3〜5万円と、お車代として5,000〜1万円を渡すのが一般的です。
手元供養のお彼岸は何をする?
お墓を持たず自宅で供養する手元供養では、お彼岸に特別にするべきことはありません。しきたりに縛られず、自由に供養できるのが手元供養の魅力です。
お墓参りになぞらえるなら、手元供養品をきれいに拭いたり、花を飾ったりしましょう。
家族で故人様の在りし日のなつかしい思い出話をしてしのぶのが、何よりの良い供養になるのではないでしょうか。
とこしえの手元供養品
ご遺骨サポートとこしえでは、ご家族が故人様を永遠に心で思うことのできる供養を実現するためのお手伝いをさせていただいております。
ご遺骨を粉状に加工することを粉骨といい、粉骨を行うことでさまざまな供養の形がお選びいただけます。
お手元で供養したいと希望される方には手元供養品を種類も豊富に取りそろえております。
ご供養に関して分からない点がございましたら、どのようなことでもお気軽にご相談ください。