粉骨したご遺骨は容量が少なくなるため、小さな骨壺に入れて自宅に保管したり、ペンダントやリングにして身に着けたりする手元供養が一般的です。しかし、近年では粉骨したご遺骨を散骨する方も増えてきています。散骨は、ご遺骨の一部または全部を自然に還す供養方法です。
今回は、粉骨後におすすめしたい3つの散骨方法について詳しく解説します。粉骨後の供養方法にお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
散骨とは
散骨とは自然葬の一種で、ご遺骨を粉状にして海や山などに撒くことを指します。現代ではライフスタイルの変化から、お墓や供養に対する考え方も変わりつつあり、散骨を希望する方が増えてきています。
散骨は、故人様が愛した海や山など、思い入れのある場所や家族との思い出の場所を選んで行うことが多いです。また、「死後は自然に還りたい」と考える方にとって、自然との一体感を求める方法として選ばれています。
ただし、散骨したご遺骨を元に戻すことはできないため、親族と十分に話し合ってから進めることが重要です。
おすすめの散骨方法
どのような散骨方法を選ぶかは、故人様の希望やご遺族の意向によりさまざまです。ここでは、おすすめの散骨方法を3つご紹介します。
1.海を愛した方なら『海洋散骨』
散骨と聞いて最初に思い浮かべるのは海洋散骨ではないでしょうか。海は所有者がいないため、トラブルも少なく散骨には適した場所です。ただし、海でも規制があり、観光地や漁場の近くでは散骨できません。地域やエリアによっては、条例で散骨自体を禁止している場合もあります。
海洋散骨は、沿岸から離れた沖合で行う必要があるため、専門業者に依頼してクルーザーをチャーターし、散骨に適したポイントまで案内してもらうのが安心です。
2.緑豊かな大地へ還る『里山散骨』
里山散骨とは、故人様のご遺骨を人里に近い山の自然の中に還す供養方法です。単にご遺骨を撒くだけでなく、里山の環境保全を考慮し、自然との共生を目指すという考え方が根底にあります。里山とは、人々の手によって維持されてきた山林や草原などの自然環境を指します。自然の一部として安らかに眠ることを望む方に選ばれている方法です。
ただし、里山であればどこでも散骨できるわけではなく、必ず許可を得た区域で行う必要があります。また、散骨の際は事前にご遺骨を粉骨し、周囲の環境や地域住民への配慮が求められます。
3.ユニークさを求める方には『宇宙葬』
宇宙葬とは、宇宙空間に散骨する方法です。ご遺骨を専用カプセルに入れ、宇宙へ打ち上げるというロマンあふれる新たな供養方法として注目されています。人工衛星に乗せて打ち上げられた後は、数日から数年かけて地球を周回し、最後は流れ星になる壮大なプランです。
魅力あふれる供養方法ではありますが、かかる費用や時間を考えると、まだハードルは高いと言えるでしょう。カプセルに入れることのできるご遺骨は数グラム程度とかなり少量のため、こちらも事前に粉骨が必要となります。
散骨する際の注意点
散骨は「死後は自然に還りたい」という故人様の願いを叶えるもので自由なイメージがありますが、ルールとマナーを守って行わなければなりません。ここでは、散骨を行う際の注意点について解説します。
粉骨する
散骨自体は違法ではありませんが、ご遺骨の形状を保ったまま散骨すると、遺棄とみなされ、法律的に問題が生じる可能性があります。散骨を行う前に、ご遺骨を2㎜以下の粉末状に粉骨することが必須です。
ルールやマナーに従う
散骨は地域によって異なる条例やルールがあるため、自治体の条例やマナーを守って行うことが大切です。一部の自治体では散骨に関する規定があり、散骨できる区域や方法、届出の必要性などが決まっています。事前に確認し、周囲や環境に配慮した方法で散骨を行うことが求められます。
専門業者に相談する
散骨は、個人で行うことも可能ですが、法律や地域のルールに従う必要があるため、正しい手続きや方法を理解している専門業者に依頼することをおすすめします。散骨に適した区域や条件を理解している専門業者であれば、安心して故人様の供養を行うことができます。さらに、粉骨後のご遺骨の扱い方や、散骨時の心情に寄り添ったサポートを受けることも可能です。
散骨前の粉骨はとこしえへお任せください
故人様の遺志を尊重し、自然にご遺骨を還す散骨。海洋散骨や里山散骨などさまざまな方法がありますが、どの散骨であっても事前に必要となるのが粉骨です。
とこしえでは、専門的な知識と経験を持つスタッフが、ご遺骨を丁寧に粉骨いたします。また、散骨方法や適した場所など、散骨に関する疑問や不安な点についてもご相談いただけます。
散骨以外の供養方法や手元供養品に関しても、お気軽にご相談ください。