毎年夏になると全国各地で行われるお盆供養は、ご先祖様を供養するためには必要不可欠な行事です。地域によっては、独自の行事を行うところも少なくありません。
お盆供養の方法には決まりがあり、それにそって供養をするためには準備が必要です。ここでは、供養に必要な準備や供養の方法、知っておくべきマナーなどを解説します。
お盆供養に必要な準備
お盆にご先祖様の供養を行うために、どのような準備が必要なのでしょうか。お盆供養をするにあたって必ず用意をする4つについてご説明します。
1.精霊棚
精霊棚は盆棚とも呼ばれ、お盆に特別につくられる棚です。
精霊棚はご先祖様の精霊をお迎えするために位牌を中央に配し、さまざまなお供をする棚のことで、つくり方は地域によって違いがあります。
2.お供物
お盆のお供物の基本は“五供(ごく)”と呼ばれる香・花・灯燭・浄水・飲食の五つのものをお供えします。
3.盆提灯
ご先祖様は、盆提灯のあかりを頼りに家へと帰ってくるといわれており、お盆には必ずどこかに盆提灯をつるします。
飾る場所や個数、デザインなどは決まっていないので、家族と話し合って、気に入るものを準備します。
4.迎え団子
お盆初日に、家へ帰ってきたご先祖様の疲れを癒やすために用意するあまい団子です。数に決まりはありません。
お盆の供養では何をする?
お盆に行う供養は地域や家庭によっても内容に違いがあるため、ここでは一般的なお盆の供養内容について解説します。
迎え盆
ご先祖様を迎えるため、8月13日に盆提灯にあかりをつけ、玄関先や庭で「迎え火」としておがらを焚きます。
読経をあげ食事をする
僧侶を自宅に招き読経をあげてもらったのち、精進料理などを用いた会食を行います。
送り盆
16日には“送り火”として、再び玄関先や庭でおがらを焚き、ご先祖様をお送りします。
お盆に行う各地の行事
全国各地で行われるお盆ならではの行事の一部をご紹介します。
- 精霊流し(長野県)
- 新野の盆踊り(長野県)
- 五山送り火(京都府)
- おわら風の盆(富山県)
- しし踊り(岩手県)
- 庭入り(大分県)
各地、お盆時期に合わせた行事があります。もしも機会がありましたら参加してみるのも良いでしょう。
おすすめのお供物
以前は砂糖菓子が定番といわれていたお供え品も、今ではこだわりなく選ぶ人が増えてきました。お盆にはどのようなお供物を選べばいいのか困ったときの参考にしてみてください。
- 要冷蔵は避け、常温で日持ちのするもの
- お盆が終わった後に親戚や知人に分けやすいように、小分けにされているもの
- 中身のお菓子だけでなく、箱や包装紙なども落ち着いた色合いのもの
- 食べ飽きないように、いろいろなお菓子が入った詰め合わせ
お盆の供養を行う際のマナー
お盆の際の供養には、普段行っている供養と少し違う気をつけなければいけないことがあります。
お墓参り際の服装
男性の場合は暗めの色味のスーツや地味な色合いの普段着でワイシャツは無地の白色を着用します。女性の場合も暗めの黒や紺色のシンプルな服装でアクセサリーは控えます。
法要の際の服装
初盆の法要では、基本的に喪服を着用します。それ以外の法要は、お盆のお墓参りと同じように地味な色味の服装を選びます。
お布施の封筒の準備
僧侶に棚経をあげてもらった際、感謝の気持ちを込めてお布施をわたすのが一般的です。この際、水引をつけない白無地の封筒に包んでわたすことがマナーとされています。
さまざまな供養のかたち
近年、供養の方法はさまざまになりました。今回はお盆の時期に行う供養でしたが、通年を通して手元供養や散骨といった方法もあります。
とこしえでは、供養にまつわる粉骨についてサービスを行っています。永代供養や散骨等で必要なるケースもありますので、ぜひこの機会に粉骨について検討してみてはいかがでしょうか。